正欲 朝井リョウ
なんだこのタイトル?と思いながら読み進めていくうちに理解。
多様性について理解しても理解者にはなれない。なられたくない。
読む前と後で、考え方がいい方向に変わる。そんな一冊。
映画化も決まっているので、公開前にぜひ。
書影も好み。
あらすじ
第19回 本屋大賞ノミネート!
【第34回柴田錬三郎賞受賞作】
あってはならない感情なんて、この世にない。
それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。
息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づいた女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある人物の事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり合う。
しかしその繋がりは、"多様性を尊重する時代"にとって、
ひどく不都合なものだった――。
「自分が想像できる"多様性"だけ礼賛して、秩序整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな」
これは共感を呼ぶ傑作か?
目を背けたくなる問題作か?
作家生活10周年記念作品・黒版。
あなたの想像力の外側を行く、気迫の書下ろし長篇。
出版社 : 新潮社 (2021/3/26)
発売日 : 2021/3/26
言語 : 日本語
単行本 : 384ページ
ISBN-10 : 4103330635
ISBN-13 : 978-4103330639
寸法 : 13.6 x 2.7 x 19.7 cm
他にも小説の感想を書いていますので、よかったら覗いてください。
あなたにぴったりの本があると思いますので、本選びの参考になれば幸いです。
ガラスの海を渡る舟 寺地はるな
私の好きな作家の一人、寺地はるなさん。
寺地はるなさんの書く小説はあたりばかりで、優しい気持ちになったりほっこりする作品が多いです。
今作は兄妹が祖父のガラス工房を受け継ぐお話です。
読み終わった後、もっとこの世界を読み続けたいと思いました。
読んだ後心温まる、ほっこりしたい。
そんな本を探している方におすすめしたいです。
あらすじ
大阪の心斎橋からほど近いエリアにある「空堀商店街」。
そこには、兄妹二人が営むガラス工房があった。
兄の道は幼い頃から落ち着きがなく、コミュニケーションが苦手で、「みんな」に協調したり、他人の気持ちに共感したりすることができない。
妹の羽衣子は、道とは対照的に、コミュニケーションが得意で何事もそつなくこなせるが、突出した「何か」がなく、自分の個性を見つけられずにいる。
正反対の性格である二人は互いに苦手意識を抱いていて、祖父の遺言で共に工房を引き継ぐことになってからも、衝突が絶えなかった。
そんなガラス工房に、ある客からの変わった依頼が舞い込む。それは、「ガラスの骨壺が欲しい」というもので――。
『水を縫う』『大人は泣かないと思っていた』の寺地はるなが放つ、新たな感動作!
相容れない兄妹ふたりが過ごした、愛おしい10年間を描く傑作長編。
他にも小説の感想を書いていますので、よかったら覗いてください。
あなたにぴったりの本があると思いますので、本選びの参考になれば幸いです。
スモールワールズ 一穂ミチ
一穂ミチ作品初めて読みました。
2022年本屋大賞ノミネート作品を全部読もうと思い、そこで出会いました。
魔王の帰還が面白かった。姉と友達になりたい。
【2022年 本屋大賞ノミネート】
【第165回直木賞候補作】
【第9回静岡書店大賞受賞】
【キノベス!2022 第4位】
最終話に仕掛けられた一話目への伏線。
気付いた瞬間、心を揺さぶる、鳥肌モノの衝撃が襲う!!
読売新聞、日経新聞、本の雑誌……各紙書評で絶賛の声続々!
「驚きの完成度!」――瀧井朝世さん(『スモールワールズ』公式HP書評より)
「BL界の鬼才恐るべし」――北上次郎さん(日本経済新聞 5月6日書評より)
夫婦円満を装う主婦と、家庭に恵まれない少年。「秘密」を抱えて出戻ってきた姉とふたたび暮らす高校生の弟。初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族。人知れず手紙を交わしつづける男と女。向き合うことができなかった父と子。大切なことを言えないまま別れてしまった先輩と後輩。誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作集。